大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和26(オ)277 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人伊藤俊郎の上告理由について。

原判決が、その挙示の証拠にもとづいて、認定した事実関係(論旨摘録にかかる

(一)乃至(六)によれば、原判示のごとく、被上告人は昭和二〇年一一月二三日

当時本件農地の所在するa町に住所を有していたものとみとめることができる。原

判決は所論のように、もつぱら、被上告人のその地をもつて生活の本拠とする意思

のみに基いて被上告人の住所をみとめたものではなく、原判示にかかる諸般の客観

的状態からもa町における住所の存在をみとめるべきであるとしたものであること

は原判文上明らかである。所論は原判決の判旨を正解しないものであり、原判決の

判示は正当であるから論旨を採用することはできない。

上告代理人石川金次郎の上告理由第一点について。

前点について説明したように、原判決は、当時被上告人はa町を以て生活の本拠

とする意思を有していたのみならず、現実に同町を以て被上告人の生活の本拠の所

在地とみるべき諸般の客観的状態を具備していたことを認定しているのであつて、

右認定にかかる諸般の状態から見れば、被上告人が当時同町に自作農創設特別措置

法にいわゆる住所を有していたものとみるのが相当である。所論大審院判例に「常

住」というも要は生活の本拠とみるべき客観的の状態を指称するのであつて、各事

案について、具体的に決すべき事実問題であることは、同判例自体の説示するとこ

ろであるから原判決を以て所論大審院判例の趣旨に違反するとの論旨はあたらない。

爾余の論旨(同第二点乃至第五点)は、要するに、独自の見解にもとずいて、原

判決の前示判断を攻撃するものであつて、その採るを得ないことは前段の説明によ

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つて明らかである。尚所論当庁判例(同第五点)は本件に適切でない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い全裁判官一致の意見を以って主文

のとおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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